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発売年:1988年 ※Apple][版は1988年
発売元:スタークラフト ※Apple][版はニューワールドコンピューティング
ジャンル:擬似3Dダンジョン探索型RPG
発売機種:PC-88、PC-98、MSX2、FM-77AV、X1、X68000、スーパーファミコン
※画像は個別に指定が無い限りMSX2版のものです
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戦闘シーン、敵が少なくないか?
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(戦闘画面も大きくリファインされた)

次に戦闘画面であるが、こちらも見た目が大きく変わった。前作のウィザードリィ(Apple][版)のような対面タイプから、ウルティマⅢのような見下ろし型に変わったのである。とは言え、戦闘システムはウルティマⅢのようなタクティカルタイプでは無く、前作と同じ敵味方入り乱れて素早さ(SPD)の高い者順に、コマンド選択(即実行)していくタイプで、コマンドの内容も殆ど前作と変わらない。

戦闘が始まると「画面上」の下段に味方(最大8人)、上段に敵(最大10体)が表示される。ここに表示されているそれぞれのグループは、前作同様に近接攻撃が可能な「前衛」と、遠距離攻撃と魔法のみ可能な「後衛」に分類されるのだが、グループ最前列から何人までが前衛扱いになるのかは戦闘が始まるまで解らない(奇襲を受けると全員前衛になる場合もある)ようになっている。

と、ここまでは見た目こそ違うものの前作とほぼ同様な仕様であるが、先ほど 「敵は画面上に最大10体表示される」と説明した。しかし前作での敵の出現数は最大15体だったはずだ。これは敵の最大出現数が減ったという事であろうか。そうではない、それどころかむしろ逆なのだ。

なんと本作では敵側に限り後衛のさらに奥に「控え」というグループが存在するのである。そしてこの控えを加えると、今作で一回の戦闘に登場する最大の敵数は、
250体にまでなるのだ。
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(画面外に控える240体ものゴブリン達)

一度の戦闘にこれほどの敵が登場するRPGというのもそうないであろう。しかし、幸いな事にこの控えメンバーは通常戦闘には参加せず、敵の数が減って控えのメンバーが画面に表示されると同時に戦闘にも参加するような仕様になっている。

さすがにこちらのレベルが低いうちはこれほどエゲツない数の敵は現れないのだが、配置されたイベントとして出現する敵に関しては例外で、ある街の入り口近くにはこちらの強さに関係なく問答無用で 100匹ものコボルドに絡まれる、というか弱いパーティなら即死罠でしかないようなイベントまで存在した。

戦闘画面の変更点としては、今作では戦闘にアニメーション効果が含まれるようになったというのがある。と言っても攻撃対象に対して近接、遠距離、魔法関係なくただ球が飛んでいくだけのものなのだが、これがSEも含めて長いのでさっきのように敵の数が多い場合だったりすると、一回の戦闘に非常に時間を食う。
これが地味にストレスであり、今作のちょっと残念なところと言える。
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※ちなみにMSX2版には戦闘アニメーションのオンオフ機能のほか、戦闘時のメッセージスピードも変更できるようになっており、かなり快適にプレイが可能であった

ところで、前回「イベントとクエスト以外のメッセージが全て英語だ」という話をした。これは戦闘時も同様であり、例えばあるモンスターに攻撃した際に「攻撃が無効化された」というようなメッセージも英語で表示される為、よく分からずに無駄に何度も攻撃を続けてしまったり、敵がなにか特殊攻撃をして来たようなのだが、表示された英語がよくわからず、状態も変わってないようなので気にせず戦闘を続行していたら、後で有り金を全部奪われてた事が解ったなんて事もある。

戦闘中も、表示メッセージには十分な注意を払わなければならない(当たり前なのだが)。

RPGの醍醐味、トレジャーハントの楽しさも
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(宝箱は戦闘後のお楽しみ)

さて、RPGにおける「楽しみ」の1つとして挙げられるものに「トレジャーハント」があると思う。今作でも戦闘後やダンジョンなどで、宝箱から強力な装備品を得られるチャンスがあるのだが、この「強力な」というのは何も攻撃力や防御力が高い装備の事だけを指すのではない。装備品の中には「装備すると筋力(MGT)が15上がる」というように特定の能力値を上昇させてくれるものも存在するのだ。

本作にはイベントで能力値を永久的に上昇させてくれるものもあるのだが、それを利用して可能な限り上げても、後半にはそれよりもさらに高い能力値をもつ敵も登場してくる(特に「速さ(SPD)」は強敵相手に先に攻撃できるかに関わってくるので重要)。そういった敵を相手にするためにも、能力値が上がる装備はゲームクリアに無くてはならない存在となる。

また、稀に"+1"や"+7"という数値が名前に付く魔法で強化された装備を見つける事がある。これは攻撃力や防御力がその数値分プラスされるのは言うまでもないのだが、これが先程の能力値が上がる装備だった場合、さらにこの+数値分「能力値も上昇する」のだ。この仕様が実にトレジャーハンター魂をくすぐり、戦闘への意欲を高めてくれる要素になっている。

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(MGT+15の武器が強化+20なら、MGT+35に!)

しかしもし、せっかく能力値が上がるいい装備を手に入れたのに+1だった…などということがあっても落胆することは無い。なんと今作の最上位魔法には、自分で好きな装備品を強化できる(つまり+を付けられる)ものがあるのだ。ただし魔法による強化には大量の魔力と触媒(ジェム)を必要とするため、気軽に強化というわけにはいかないが、いつまためぐり合えるか解らない装備を探すよりは…確実かもしれない。

このように、本作では世界中を冒険してレアな装備を手に入れる楽しみと、加えてさらにそれを自分の好みに強化、カスタマイズできるという楽しみがあるのだ。こういった要素は、今でこそ聞き飽きた謳い文句に聞こえるが、当時のRPGではまだまだ珍しく魅惑的なものだったのだ。

最後に…
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(できればもう少し具体的なお話を…)

最後に纏めとして作品全体の話をしよう。この作品はとにかくなにより自由度が高い。まず最初に物語のキーとなる人物「コーラック」が現れて、プレイヤーに何をすべきか伝えてくるのだが、これが全く具体的で無い。言ってる事は要するに「クエストをひたすらこなせ」という事だけ、何から始めていいのか、何を目指せばいいのかがさっぱり解らないのだ。

不親切、いやそうでは無い。本作は本当に何から始めても良いのだ。スタートの町を歩き回ってクエストを探すのも良し、町の地下にあるダンジョンに挑むのも良し、他の町へ行っても構わないし、いきなり屋外に飛び出したって構わない。本作では、ごく一部の条件を満たさないと入れない場所以外は、最初から世界中を自由に冒険できるようになっているのである。

そして見つけたクエストやイベントを好きにこなしていく。クエストも何かしらのフラグが立っていないと起きないものはあるが、それ以外は何から始めてもいいのだ。しかし当然今の状態では勝てない敵、受けてはみたもののクリアできそうに無いクエスト、意味のわからないイベントや情報に遭遇する事もあるだろう。だがそんなものは、しっかりメモして後回しにすればいいのである。
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(全滅したってセーブしたところから再開できる。ペナルティなんて無いのだ)

クエストは複数のものを同時に請け負うことも可能なので、見つけたらどんどん受けて、今の自分にこなせそうなものから好きにこなしていって良いのだ。自由度が高すぎて、逆に何をしたらいいのか途方にくれるくらい、本作は自由度が高い。

この広い世界を歩いて飛んで隅々まで冒険し、行けるところ、無理なところを確認しながら、情報の断片を1つずつ拾い集め、それを元に次に何をすべきなのか、今は純粋にレベルを上げるべきなのか、必要なアイテムを探せばいいのか、別のクエストを優先すべきなのかをじっくり考え行動をし、それで駄目だったらまた情報を集めて考える。

ひたすらトライアンドエラーを繰り返しながら、自分で正しい道を探し続ける。これが本来の冒険、本来のRPGというものなのかもしれない。今の我々は少々「過保護なRPG」に慣れて過ぎてしまったのではないか、本作はそういうことを考えさせられる作品である。

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blog_kanrininどうじゃったかのう?
本当ならまだまだ本作について話したいこともあったんじゃ、チート魔法の「Frenzy」の事とか「神の泉」の事とかの。しかし、これ以上だらだら長くなってしまっても、お主らも疲れるじゃろう?
このくらいが丁度良いのかもしれん。

さて、本作についてじゃが改めて非常に遊び甲斐のある作品じゃと思う。わしは当時X1版を遊んでいたんじゃが、残念ながら今回説明した楽しさに気付く前に投げ出してしまったんじゃ。理由は前作と同じ、最初になかなか勝てない、勝てても経験値のしょぼい戦闘を延々と続けることに疲れたんじゃな。

しかし、それはわしがある方法を知らんかったからなんじゃよ。今回「KEY POINT」のコーナーが無かったんでここでその代わりをしておこう。最初の町「ミドルゲート」で恐らく最初にプレイヤーにクエストをくれる人物がいる部屋の中に、スケルトンが固定で15体出現する場所がある。わしも当時その存在には気付いていたんじゃが、最初にそんな大量の敵を倒せるわけがないと無視しておったんじゃ。
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(当時はこの出現数にびびってしまってたんじゃな…)

ところがなんとこのスケルトン、僧侶が最初から覚えている「Turn Undead」の魔法でほぼ一掃できるんじゃ。残ってもせいぜい3~4体、それくらいならLV1のパーティでも戦えるじゃろ?しかも戦闘後には1人500もの経験値と80G程のゴールドがもらえるんじゃ。これは大きい。

このスケルトンを相手にしているだけでレベル6~7くらいまでなら楽に上げられてしまうんでの、そこから地下に行ってみたり、他の町に出かけてみたりと本格的に行動を開始すればいいんじゃよ。当時わしももうちょっと知恵が働けばのう、これにも気付けたと思うんじゃが…。まあもしお主が今後本作をプレイする機会があるようなら参考にしてくれい。

そして最後にじゃが、わしは今回ネットで本作の攻略サイトを探し、最初にほぼ最短ルートでこのゲームをクリアしてみたんじゃよ。当時は序盤で投げ出してしまったからのう、リベンジできてきっと気持ちもよくなると思っていたんじゃが…全然ならんかった。理由は簡単じゃ、ただ最短で行動しててもそれだけでは、本作にある冒険の楽しさを少ししか味わえなかった事に気がついたんじゃな。

最短ルートなんかでクリアする事より、この世界中をじっくり腰をすえて自分の考えで行動して冒険してみたい。まだ見ていないイベント、行かなかった場所、攻略しなかったダンジョン、知らない敵やアイテムらといっぱい遭遇したい。わしは純粋にそう思ったんじゃ。

そう思えるのは、きっと本作に名作と呼んでよいほどの価値があり、当時のわしはその価値に気が付かなかっただけということなんじゃろうな。
お主はどう思うかの?

おお、そうじゃ忘れておった。実はのうこのゲームのジャンルなんじゃが…
厳密にはファンタジーじゃなくて「SF」なんじゃw
感覚的には「ファンタシースターIII 時の継承者」に近い世界感じゃの。





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