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発売年:1988年 ※Apple][版は1988年
発売元:スタークラフト ※Apple][版はニューワールドコンピューティング
ジャンル:擬似3Dダンジョン探索型RPG
発売機種:PC-88、PC-98、MSX2、FM-77AV、X1、X68000、スーパーファミコン
※画像は個別に指定が無い限りMSX2版のものです
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blog_kanrinin
ところで、あるゲーム作品の「2」が発売されるとなった時、それを買おうと思う理由はなんじゃろうか?
恐らくその殆どは、前作に対する評価から来る安心感と、さらなるパワーアップを期待する気持ちではないかと思うんじゃがの。

ところが、もしその「2」たる作品がまるで前作と違うように「見える」作品であったらどうじゃろうか?
きっとその驚きは凄いものがあり、下手をすると変な「抵抗感」を産み出してしまうかもしれん。

今回紹介するのは、まさにそんな感じのする作品なんじゃ。
では中に入るがよい、勇者の塔 FLOOR 60じゃ!

「マイト・アンド・マジック Book II」とは?

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「マイト・アンド・マジック Book II Gates To Another World!(以下M&M2)」は、1988年に「スタークラフト」から発売された擬似3Dダンジョン探索型のファンタジーRPGで、「ニュー・ワールド・コンピューティング」が Apple][ 用に発売した同名タイトルの移植版(語弊のある表現だが)である。

前作「マイト・アンド・マジック」の直接的な続編にあたり、前作のラストでゲートを通って「VARN」から新しい世界「CRON」にやってきたパーティが再び冒険に挑む、といった展開になっている。

本作の大きな特徴としては、前作と画面構成ががらっと変わった(変わりすぎて別のシリーズがと思う程)という事だろう。ただしゲームシステムそのものは前作と大きく変わってはおらず、前作を継承しつつ様々な要素が追加されている純粋な「パワーアップ版」と言える作品になっていた。

前作のエンディング直後からという設定もあって、前作のキャラクターを転送して遊ぶ事がある程度の前提になっており、本作からキャラクターを作って遊び始めると序盤のハードルがやや高くなっているという「ウィザードリィ#2」のような立ち位置の作品である。

キャラクターは転送するか?新規で作るか?
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(キャラクターメイキング画面)

まずゲームを始める際に、プレイヤーは前作のキャラクターデータを本作に転送するか、新規でキャラクターを作るかを選ぶ事ができる。転送した場合レベルは7、所持金も1000Gまで、能力値も最大21まで落とされるのだが、新規で始めてレベル7まで上げる時間と労力、更に新規の場合「ひのきの棒」程度の武器だけ渡され所持金0で放り出される事を考えると、やはり引き継いだほうが大いに有利と言えるだろう。
※本作はウィザードリィと同様に、1レベル上げるためにも相当な経験値が必要

一方新規でキャラクターを作る場合、前作と同じく能力値を決定して職業を選択、その後種族、性別、属性(善・悪・中立)を選択することになるのだが、なんと今作ではランダムで決まる能力値を別の能力値と好きなように入れ替える事が可能になっているのだ。例えば殆どの能力値が騎士に適しているのに、筋力が9で知力が19もあるようなキャラが出来てしまった場合に、筋力と知力の値を入れ替える事ができるのである。

これは非常に良い改善であり、お陰でキャラメイクが前作より大幅に楽になっている。

選択できる種族、性別、属性については前作と同じだが、職業には新たに両手武器を得意とする「蛮族(バーバリアン)」と、暗殺と罠解除を得意とする「忍者(ニンジャ)」が増えた。しかし先に言ってしまうとこの二職は、受ける制限が多い割に得意分野では多職に劣るというイマイチな存在で、特に前作に比べて今作では盗賊の戦闘力が飛躍的に強化された事により、忍者は存在価値を失った感がある。

キャラクターについて大きく変わった点として「スキル」の追加があるが、それについては後述する。

Book I の続編なのに…どうしてこうなった?

キャラメイクを終えて旅立つメンバーを選択すると、いよいよ冒険の旅が始まる。ここで前作に触れた事がある人が恐らく何よりも驚くことは、通常画面の構成が大きく変わった事だろう。ではここで、前作と今作の画面を見比べてみることにしよう。

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※画像はPC-88版です

明らかに別物になっているのが解るだろう。
前作はどこかウィザードリィっぽさが残る画面構成だったが、今作のは「ウィザードリィとは何ですか?」と忘れてしまったかのように違うものになっている(別会社の別シリーズだから真似てなくていいのだが)。今作の画面構成は何と言えばいいのか…まるでそう "Mac OS" っぽい画面構成だったのだ。

これ程変わってしまったら、前作を遊んだプレイヤーの中には、変な抵抗感を抱いたものもきっといたと予想される。

その画面についてまず気になるところは、ダンジョン表示画面が前作に比べて明らかに小さくなったことだろう。前作のダンジョンは表示が大きくて迫力があったのにこれはちょっと残念である。次に左下に何かのアイコンが大量に表示されているが、これは実行できるコマンドがアイコンで表示されるように変わったのだ。

実行コマンドがGUI化されているとはますますMac OSっぽいのだが、とはいえ本作は一部の機種しかマウスに対応していないようので、基本アイコンの横にあるアルファベットに該当するキーを押してコマンドを実行する事になる。ただ、仮にマウスが使えたとしても正直なところキーを打ったほうが操作はし易い。

あと画面右のパーティ情報については、前作よりも場所をとって枠や線も入ったことでいくらか観やすくなっているようにも思う。そして画面中央にある2つの枠は、いまパーティに掛かっている魔法効果の一覧と、周囲を見渡せるようになる魔法が掛かった場合に、上から見た周囲のマップがリアルタイムに表示されるものである。
(それにしても、88版のピンクは目に悪い…)

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(ちょっとしたグラフィックでも、有ると無いとでは盛り上がりが違うというもの)

前作ではイベントやクエストに遭遇すると殆どの場合、枠とメッセージが表示されるだけと寂しい部分があったのだが、今作では殆どの場合画面の左側にイベント用グラフィックが表示され、その下に会話のメッセージが表示されるようになっている。もちろんこれらメッセージは日本語で表示される。

「日本語で表示される」など、なぜそんな事をわざわざ言ったのかというと、なんと本作では それ以外のメッセージが全て英語で表示されるからだ。これはプレイしていて何を言われたのかが瞬時に判断しずらく、しかもその文字が小さくやや潰れてしまっているため非常に解りづらい。
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こんなメッセージが急に表示されても、すぐには何が起きたのか解らないだろう

正直なところ画面については殆どの面で前作の方が解り易かったと思うのだが、ただ個人的に当時これをプレイした時の感覚で言わせてもらえば、今までのRPGには無い、先ほどから何度も言っているMac OSっぽいこの画面構成が未来的で格好良く、また大人っぽく思えていたのも事実である。なので個人的には気に入っていた。

ちなみに同年に発売されていたApple][版についてだが、実はなんと画面構成が日本PC版と全然違っており、向こうはちゃんと前作に近く、さらに少し見栄えを良くした画面構成になっていたのである。
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(Apple][版のM&M2画像)

海外作品を移植する際に画面構成が多少変わるのは良くある事だが、ここまで跡形もなく変わったというのも珍しい。

なぜApple][版と日本PC版のとでこうも画面が違ってしまったのか。これには理由があるらしく、移植を担当したスタークラフトはApple][版が出来てからそれを元に日本PC版に移植したわけではない。このM&M2はもともと全世界同時発売ということで、Apple][版も日本PC版も同時に開発が進められていたそうなのだ。

その為、スタークラフトはニュー・ワールド・コンピューティングから送られてきた仕様書だけを元に開発を行うことになり、クエストやイベントの内容はともかく、画面構成についてはスタークラフトがオリジナルで開発したとの事である。

従って正確に言えば、本作は移植作品では無いのだ。この辺はPC版とPCエンジン版のヴァリス2の関係に似ている。おりしもスタークラフトではこれまたMac OSっぽい画面の「ファンタジーIII」を開発しており、開発期間短縮の為にもしかしたら流用したのかもしれない。

スキル選びとハイアリング選び

このように通常画面は前作から大きく変わっているものの、プレイヤーのできる事、やるべき事としては基本的に変わってはいない。町や町の地下にあるダンジョン、屋外、屋外にある城や洞窟などをあちらこちらと冒険し、怪物と戦闘をしてレベルを上げつつ、特定の場所で発生するイベントやクエストを達成しながらゲームを進めて行くのが基本となる。

本作にはダンジョンだけでなく屋外でも重要なイベントやクエストが存在しているため、屋外も隅から隅まで探索して回らないと行けないのだが、屋外には進入すると迷って「行動不能」になり動けなくなる山や森、進入しただけでダメージを受けたり進行方向がわからなくなる地帯などが多く、何も考えずに屋外を歩き回るの事は、今作では怪物と戦うことと同様に危険な事となっている。

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(歩くだけでダメージを受ける氷河の上に設置されたイベントもある)

その為今作には「スキル」という要素が追加されており、町でお金を払いスキル学ぶことで森や山で迷わなくなったり、特定の地帯を安全に行動できるようになっている。スキルには他にも能力値が上昇したり、商品が安く買えるもの、罠解除の技能が上がるものなど様々あり、どれも覚えておきたいものばかりなのだが、1キャラにつき覚えられるスキルは2個までなので厳選する必要があるだろう。

ところで、今作でもゲームは基本的にプレイヤーが作成したキャラクター6人でパーティを組んで進めて行くのだが、今作からの新要素として「ハイアリング」というお金で雇える傭兵のような存在が追加され、最大で6人+ハイアリング2人の計8人パーティによる冒険が可能になった。(ちなみにハイアリングは日当制である)

このハイアリングにはメンバーと同じようにレベル、職業、能力値、種族、性別、属性、スキルが設定されており、パーティに同行させ経験を積ませることでこれも同じようにレベルアップしていくのだが、最初からハイアリングを利用できるわけではなく、特定のイベントやクエストをこなすことにより利用可能になっていく。

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(捕まっていたハイアリングを救出したところ)

先程のスキルについてだが、自分のキャラクターで覚えきれなかったスキルをハイアリングに求めるというのも1つの方法であろう。また今作のクエストには「職業別クエスト」というものがあり、ゲームクリアのフラグとして、この職業クエストを該当する職業のキャラクター(またはそれを含むパーティ)で全てクリアしなければいけない。

そうなると8種全ての職業のキャラクターを作成して、適度に入れ替えつつ平行で育てなければいけなくなると思うのだが、自分のメンバー6人で足りない職業についてはそのクエストのときだけハイアリングを参加させて間に合わせるという方法も可能である。 

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(魔法使い1人で行く職業クエスト。こんなとき同職のハイアリングがいれば心強いだろう)

何にしろパーティ人数が多ければその分純粋に戦闘力が増えるわけであるから、特に目的が無くてもハイアリングを参加させておくのは有益であろう。特に遠距離攻撃や魔法攻撃が強いハイアリングは非常に重宝するといえる。ちなみに最初から強いハイアリングは当然日当も高いのだが、安い(弱い)ハイアリングでもレベルが上がれば結局日当は高くなるので、やはり値段よりも必要な能力を重視して選びたい。

ちなみにハイアリングの中には、見つけて助け出すことがゲームクリアの1つのフラグになっているものもいるので、ハイアリングを使うつもりが無くても探すことそのものは行う必要がある。

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blog_kanrinin
ふむ、やはりこの手の作品は一回では書ききれんのう。
本当なら長くなっても分割せずに一気に書いてしまうつもりじゃったが、わしも今ちょっと病み上がりでのう…体力的にもここまでが限界のようじゃ。

全部書ききるまで更新を遅らせようかとも思ったんじゃが、既に2週間更新しとらんからなw
とりあえず「今はこれが精一杯」ということで勘弁してくれ。
ではまた次回じゃ。



次回は 》 こちら

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