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発売年:1986年
開発元:電波新聞社
ジャンル:ステージクリア型ACT
発売機種:PC-88、X1、MZ1500、MSXなど
※画像は全てPC88版のものです

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むかーしむかしあるところに、電波新聞社というソフトメーカーがありました(いまもありますけどね)。
その会社はゲームを様々なハードに移植するちからが強く、パソコン少年たちの間で知らぬものはいないほど有名でした。
電波新聞社は、ときにはハードスペック的に到底無理な移植だったとしても、あくまでゲーム性を再現することにこだわり、その出来栄えは見た目が例えオリジナルに大きく劣っていようとも、パソコン少年たちを大きく唸らせる作品をつくったのです。

そんなある日、ひとりの意地悪なパソコン少年が電波新聞社に向かって言いました。
「やい!お前なんて移植物ばっかりつくって、オリジナルゲームなんて作ってないだろ、やーいやーい、オリジナル作品の作れない会社ー!」

電波新聞社「いや、あるし。」

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まあ実際にそんな少年がいたかは知りませんがw
そんなわけで今回はゲーム移植の名手として名高い「電波新聞社」によるそれほど多くないオリジナルゲームの一つ「デーモンクリスタル」を紹介したいと思います。

「デーモンクリスタル」は、1986年に数多くのパソコンで数多くのゲーム移植を行っていた「電波新聞社」より発売されたファンタジーアクションゲームで、他社のアーケードやパソコンゲームの移植ではない電波新聞社オリジナルの作品です。
プレイヤーは主人公である「アレス・ナイザー」を操り、モンスタータウンに巣食う怪物を倒しながら「デーモン・シャドル」にさらわれた王女「クリス」を助け出すのが目的です。

後に続編である「ナイザー(II)」さらに「ダークストーム(III)」が発売されましたが、IIはともかくIIIはもう完全に別のゲームになっていました(ロマンシアとザナドゥを足して3で割ったようなw)。

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アレスはクリス王女を助けるためにデーモン・シャドルの手下どもが巣食う「モンスタータウン」に乗り込みます。ゲームの舞台はその街にある大きな館(基本4~5階建て)で、ゲーム画面はその館を縦に割ったようないわゆるサイドビューのものになっています。

アレスの操作はテンキー左右で移動、上下ではしごの上り下り、スペースキーで爆弾を投げるというシンプルなものです。アレスが使用する爆弾は、投げると少し離れた位置までとんで爆発し炎を発生させますのでこの炎で敵を倒すことができるのです(ちなみに自分が炎にあたったら1ミスになる)。
※ただし爆弾は個数制限ありなので無駄撃ちは控ないと駄目

館の中には扉によって封じられ中が見えなくなっている部屋(黒くなってる箇所)があり、この扉を開けるには館内に落ちている「鍵」が必要になります。そして封じられた部屋のどれかには「大きな鍵」があり、それを拾うと扉が現れ館の外に出ること(ステージクリア)ができます。※ステージは全部で30面ある
ちなみに部屋の中には鍵以外に爆弾が落ちていることもあり、それを取るとアレスの爆弾が補給されます。

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それだけなら割と簡単で単純そうにも思えるのですが、実はそう簡単にはいかない部分もありました。
まず館内の部屋数に対して、必ずしも同数の鍵が「目に見える場所に」存在するとは限らない(鍵だけにw)ということです、例えば扉は5つあるのにステージ開始時に見える場所には3個しか鍵がない。なんてことがあります。

扉を開けて入る部屋の中に新たな鍵が落ちている場合もありますが無い場合もありますし、鍵は3個持ってるけど1枚目の扉を開けただけで大きい鍵が見つかったので残りの鍵は使わずにステージクリアという事もあります。あるいは手持ちの鍵は1個なのに開いてない扉が2枚あって、片方をあけたけど鍵がなかった(手詰まり)。という場合もあります。

手詰まりにならないように、進み方次第では開けなくてもいいような扉は開けないというようなパズル的思考も必要になるわけですね。

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また館内にいるモンスターの存在も簡単にいかない問題の一つです。
館内にいるモンスターには、タランチュラ、ウォーリア、ゴースト、ダークウォーリア、カッパ(なぜ?w)などがいて、それぞれ独特な移動パターンや攻撃方法をとってきます。
敵に体当たりされると1ミスになってしまいますが、ダークウォーリアは遠距離武器(手裏剣)を撃ってきてそれにあたっても1ミスなので厄介です。

タランチュラ、ウォーリア、ダークウォーリアなどは爆弾や炎で倒すことができますが、なんとゴーストとカッパは爆弾でも炎でも倒すことができません。「普通に」プレイしていてこの2種が出てきたら、もう逃げ回るしかないのです。

しかし「あるアイテム」があれば、ゴーストは炎で、カッパは体当たりで倒すことができます。
そしてこの「アイテム」の存在こそが本作をいろんな意味で印象付ける要素となりました。

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本作では特定のステージで特定の条件を満たすと「宝箱」が登場し、それに触れることで様々な「アイテム」をゲットすることができます。これにより、ゴーストやカッパを倒せるようになるだけでなく、手裏剣を正面からなら受け止められるようになったり、自分が発生させた炎に触れてもミスにならなくなったりします。

またアイテムの中にはラスボスであるデーモン・シャドルを倒すために必須なアイテムも存在するため、ゲームを円滑に進め、さらに全面クリアするためにもアイテムは必須となってくるのですが…
出し方についてはまったくノーヒントです!
そもそも情報をくれるような村人的なものもいませんし、そもそも会話もメッセージも本作のシステムには存在しません。まるでアクションRPGの始祖「ハイドライド」のようです。

んなもんわかるわけねーだろ!と叫びたいところですが、ま、まあプレイしていたら偶然見つかるってこともあるしね?例えばある宝箱の出現条件なんかは…「スタート直後から、一歩も動かずタイムが7000を切るまで待つ」…?
んなもんわかるわけねーだろ!(叫び

…ん?あれ?ちょっと待てよ?何か引っかかるな、なんだろうこのデジャヴ…
うーんなんだろう、どこかで…こういう条件が…えーっと、宝箱?条件?

あ!
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「ドルアーガの塔」だ!!






ま、知ってて言ってるんだけどねw
とまあ見事なすっとぼけをしたわけなんですが、本作は発売当時からすでに画面構成こそ違うものの宝箱出現の条件やシステムが「ドルアーガの塔」に似ているという話が多く有り、電波新聞社自身が発行している「チャレンジ!AVG&RPG」にて本作が取り上げられた時も「ドルアーガの塔の影響を強く受けている作品」と書かれていたくらいです。

宝箱の中にはとってはいけないアイテム(ゲームクリアできなくなる)が存在することや、同じステージでも発売された機種ごとに出現条件が違っていたなんていうのもドルアーガっぽいですし、王女クリスのドット絵もどこかドルアーガ「カイ」っぽかったんですよね。
流石にZAP(前のステージに戻される仕掛け)まではありませんでしたがw

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これほどドルアーガの影響を強く受けている作品を「電波新聞社のオリジナル作品」と言っていいのかは微妙なところですが、ゲーム自体はちょっと操作性が悪いもののパズル要素のあるアクションゲームとして概ねよくできている作品でした。
まあ数多くのナムコ作品のパソコン移植を手がけ、それぞれで高評価を得た電波新聞社とナムコの関係だからこそ許された移植作ならぬ「異色作」と言えるかもしれませんね。

余談ですが続編の「ナイザー」ではほぼ同じようなシステムのまま、舞台を館から「城」に変えたようなのですが、どことなく画面が「フェアリーランドストーリー(タイトー/1985年)」に似てた気がしたのは気のせいでしょう。

では最後にひとつ、

私はよくこの「デーモンクリスタル」と、日本ファルコムのAVG「デーモンズリング」を間違えます。
(どーでもいいわw)



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