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発売年:1986年
開発元:BPS
ジャンル:戦略SLG
発売機種:PC-88、PC-98、FM-7、X1、MZ-2500など
※画像はすべてPC-88版のものです

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「チェスゲームだと思った?残念!アーコンでした!」
おっと、突然失礼しましたw

さて皆さんは「ストラテジー」というゲームのジャンルを知っていますか?
ストラテジーとは日本語でいうと「戦略」、ある目的を遂行するために長期的な視野で計画を立て運用することを現します(逆に短期的視野での運用は「タクティクス(戦術)」という)。
ゲームで言うなら「戦略ゲーム」、要するに「大戦略」などの一般的に言う「シミュレーションゲーム」の1ジャンルと考えればいいですね。
ちなみにチェスやオセロ、将棋なんかもターン制のストラテジーゲームに含まれますね。

さて、今回紹介するこの一見チェスのようにみえるゲーム「アーコン」なんですが、これもターン制ストラテジーゲームになります。なりますが…、ちょっとその枠では収まらないんですよね、これがw

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「アーコン」は、もともとは現在でも「バトルフィールド」や各種スポーツゲームで有名な「EA(エレクトロニック・アーツ)」が1983年にAtari用として発売したファンタジーストラテジーゲームでしたが、日本では1986年に「ザ・ブラックオニキス」や「テトリス」でお馴染みの「BPS」がパソコン用に移植し発売されました。

チェス盤のような白や黒に塗り分けられたマス目の上に8種類の駒が置かれ、プレイヤー同士(あるいはコンピュータ)が交互にその駒を移動させていく、というところまでなら全く「チェス」そのものなのですが、いざプレイをしてみるとチェストは全く違うゲームだとわかります。

プレイヤーはまず「LIGHT」と「DARK」の勢力に分かれるのですが、それぞれが動かす8種類の駒は選んだ勢力により姿だけでなく性能も微妙に違います(もうこの時点でチェスじゃないですよね)。

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ゲームが始まったら先攻のプレイヤー(先攻・後攻は最初に決めれる)から行動を開始です。

1ターンの間に動かすことができる駒は1個だけで、駒にはそれぞれ移動の特徴があります。特徴といってもチェスや将棋のように移動の方向が決まっているとかではなく、歩行、飛行、テレポートの3種類で、進みたい方向に別のユニットがいたら場合に歩行の駒だと進められませんが、飛行の場合は自由に進めます。
また歩行や飛行は一定のマス数しか動けませんが、テレポートは好きなマスに自由に移動することが可能です。

駒はユニコーン、ナイト、ドラゴン、バンシーなどファンタジー世界ではお馴染みの種類が用意されていますが、将棋やチェスのように「王将」や「キング」という種類はいません。従ってゲームの勝利条件は敵を全滅させるか、盤上にある5箇所のエネルギーポイントを全て占拠する事となります。

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まあここまではルールは違えど、チェスや将棋の「亜種」と言えなくもないゲームという印象かもしれませんが、ここからです。ここからが「アーコン」のターン制ストラテジーゲームという枠に収まらない部分です。

駒を動かした際に進行方向に敵勢力の駒がいた場合、将棋やチェスならここで無条件に相手の駒を奪うことができますが、アーコンではそうはいきません。なんと、敵対するユニットが1つのマスに重なると…
アクションゲームが始まります!w
重なった駒は戦闘用フィールド「バトルアリーナ」に飛ばされ、そこで障害物をはさんで弾の撃ち合い、武器での殴り合いとなるのです。そして相手の体力を0にし、この戦いに勝った方が生き残れるのです!

おい、戦略関係ねーじゃねーか!
ええ、関係ありません。頭が悪くてもアクションゲームに強ければ勝てる!これがアーコンです!

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バトリアリーナでは2種類の障害物が配置された空間での戦闘になります。
実はこのゲームに用意されている駒の特徴(特性)のほぼ全部は、移動速度、体力、攻撃力、弾のスピード、攻撃間隔など、このバトルアリーナでの性能と言いきってもいいでしょう(あとは盤上での移動に関するものくらいなので)。

バトルアリーナのシステムを説明すると。まず画面の左右端にあるバーが駒の体力ゲージで、攻撃を受けると減っていき、0になると負けとなります。制限時間が存在しないので、どちらかが死ぬか、あるいは相討ち(意外に多い)なるまで戦闘が続きます(ちなみに駒が重なったマスの色が白かったらLIGHT、黒かったらDARK側の体力が増えて有利)。

障害物は駒も弾も通さない白い玉と、弾は通すが駒は移動速度が落ちる灰色の玉があり、これをうまく利用しないとなかなか勝てません。また特に注意が必要なのは、自分の操る駒の攻撃スピードと間隔です。
接近戦は消耗が激しくなるので避け、遠距離での撃ち合いが基本戦術になるんですが、相手の動きを読んで待ち伏せして弾を当てるには弾のスピードを把握しておくのが必須で、さらに1度攻撃したあとに次の攻撃まで時間がかかる駒の場合、「今だ!」と撃とうとしたらまだ撃てなかった…なんてこともありますからね。

自分と相手の駒の特性を理解したうえで、あとはそれに操作技術が伴えば例え画像のように敵との体力差が著しい状況であろうとも勝つことは可能です。

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バトルアリーナ以外で、本作がチェスや将棋と大きく違う要素に「魔法」の存在があります。
LIGHT側には「ウィザード」、DARK側には「ソーサレス」という駒がいて、この2種類のみゲーム中に魔法を使うことができます。

魔法を使用すると駒を動かさなくても1ターン終了してしまいますが、味方の駒を治療したり、指定した駒を好きなマスに飛ばす(敵がいても可)、自軍の2つの駒の位置を交換する、死んでしまった駒の復活、敵の捕縛など重要な行動が可能です。
さらに精霊を召喚し、好きな敵の駒にぶつけて戦わせるという召喚魔法も可能でしたが、呼び出せる精霊がランダム(火が強かった)のうえ勝っても負けても戦闘後には消えてしまう点に注意は必要でした。

もちろん魔法の使用回数に制限はありますが、動き回られると厄介な敵の駒にゲーム開始早々そいつに強い駒や精霊をぶつけて潰す、なんて事もできますので温存して無駄にせず狙ってどんどん使うべきでしょう。

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あと魔法ではないのですが、盤上の中心部を通過する十字のラインはゲームを進めていくと色が白から徐々に灰色、灰色から徐々に黒とどんどん色が変わっていきます。実はこれ時間(白が朝、黒が夜)を表していて、色が変わるマスはその時によって有利不利が変わるようになっていました。
元が1983年のゲームにしては、いろいろちゃんと作られていて驚きます。

古いゲームですが、今でも遊んでみるとシンプルにみえて意外に熱い!特に2人プレイでやると白熱しそうなゲームです。本作は現在「蘇るPC-8801伝説 永久保存版」という書籍の付録CDに収録されているので、興味のある方は購入してプレイしてみてください。

蘇るPC-8801伝説 永久保存版蘇るPC-8801伝説 永久保存版
(2006/03/14)
アスキー書籍編集部

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最後に、操る駒がモンスター達で、魔法が使えて、朝や夜の概念があると聞くと「マスターオブモンスターズ(1987年)」を思い出してしまいますが、ターン制のストラテジーゲームでありながら、戦略性よりもアクション性の方が重要のゲームと言えば…。
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某ガチャポン戦士シリーズを思い出すという人も多いかもしれませんねw


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