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発売年:1989年
開発元:ハドソン
ジャンル:コマンド選択式AVG
発売機種:PCエンジン


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「コブラ 黒竜王の伝説」は、1989年に「THE 功夫」「邪聖剣ネクロマンサー」でお馴染みの「ハドソン」から発売されたPCエンジンCD-ROM2(ロムロム)専用コマンド選択式アドベンチャーゲームで、当時まだ主流ではなかったCD-ROMを使用したゲームであり、「No・Ri・Ko」「ファイティング・ストリート」に続くPCエンジンCD-ROM2の第3弾ソフトとして発売されていました。

今更言うまでも無いことですが、本作は「寺沢武一」氏の名作漫画「コブラ」をゲーム化したもので、原作内にある「黒竜王」編をベースにアレンジを加えたストーリーとなっており、グラフィックの方もCD-ROMの大容量を活かしてそれまでの家庭用ゲーム機では考えられないほど忠実な原作絵の再現に成功していました(しかも絵の量も豊富)。

ちなみに1991年には同社より続編(ストーリーは繋がっていないが)である「コブラII 伝説の男」が発売されており、本作及び続編のゲーム監修は原作者である寺沢武一氏が勤めています。

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本作にてプレイヤーは作品の主人公である「コブラ」となり、観光宇宙船「クイーン・ラブ号」に乗り込み、その船内に展示されている”あるお宝”を盗み出すために行動を開始します。なんかコブラにしては小さな話だと思う方もいるでしょうが、そのとおりでそれはきっかけに過ぎず、そこからいかにも「コブラ」らしい冒険活劇が展開するのです。

本作はコマンド選択式のアドベンチャーゲームとなっており、コブラが遭遇した場面にて最初に「見る」や「調べる」「話す」などの動詞コマンドを選択し、その後にベッドやキャビネット、人物などの名詞を選択するというのが基本的なやり方になります。この辺のシステムについてはベーシックなものなので、遊びやすい作りになっていましたね。

ちなみにメインとなっている画面に映っている人物に話しかけたりすると、その人物のアップ画像がちゃんと表示され、その人との専用会話モードに移行するようになっています(割とモブっぽい人でも)。「だから何よw」って思うかもしれませんが、当時のゲームでは容量の関係上、よっぽどの主要人物でもない限り大抵最初の全体絵一枚だけで終わりってのが普通だったんですよ。モブっぽい人でも専用の1枚絵を用意できたのも、CD-ROMの大容量ならではだったということです。

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さてAVGをプレイするときに私がよく気にするのは「移動」の部分です。大抵のAVGというのは場面移動を頻繁に行うものですから、そこが「かったるい」「めんどくさい」仕様だとゲームプレイにどうしても疲れが出てしまいますからね。

そして本作の「移動」についてですが、序盤の「クイーン・ラブ号」の船内では場所と場所の間を実際に通路を歩いて移動します。通路は一本道で、コントローラーの上で奥に、下で手前に向かって歩き、左右にドアがあるところで入りたい方向を押すとその中に入るという仕様です。ちなみに歩いているときはコブラや廊下がアニメーションするんですが、このコブラの歩き方がアニメ版「スペースコブラ」のOPを髣髴とさせるものがあってニヤニヤしてしまいます。

ただこの移動はちょっと動きが「遅い」ので若干のかったるさはあるものの、船内ではいける箇所がそれほど多くないのでそれほどストレスにはなりません。またこの船を出てからの移動は、従来のAVGのように「北へ進む」とか「小屋に入る」などのコマンド選択による移動になります。

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ゲームプレイ中、特定の場所に行ったり、何らかの目的を達成するとイベントシーンに移行します。
この際のグラフィックは画面いっぱいの一枚絵であったり、通常の大きさや画面半分を使ったものなど状況に合わせて多種用意されており、大きな一枚絵以外の場合はスクロールやアニメーションなどを使用して「動き」をメインに見せてくれます(画像左の巨大な人面シャチが、右から左に移動するシーンなどはなかなかの迫力)。

またこういったイベントシーンの際に、ちょくちょくコブラのアップが表示され彼の不敵な台詞が流れるのも、いかにも「コブラ」って感じでファンへの心憎いアピールを感じます。こういうのは、さすが原作者監修というべき部分でしょうかね?

言い忘れていましたが、本作は「フルボイス」ではないので普段キャラクターの台詞は文字で表示されるだけなんですが、こういったイベントシーンには声優さんによる「声」の演技がちゃんと入っていて、イベントシーンを盛り上げてくれていました。あ、声といえば…まあそれは後にしますか。

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(一応ネタバレになるのでモザイク処理)
本作はAVGとしては非常に「簡単」というか「親切」につくられていて、この手の原作キャラクターありきのAVGによくある無駄に全部コマンドを実行しないとフラグが立たないとか、時間稼ぎでしかないミニゲームのようなものが一切無く、選択するコマンドも厳選されていて不要になったコマンドは表示されなかったり、やっても無駄なこと、行っても無駄な場所についてはやんわりとプレイヤーに教えてくれたりと親切につくられていました。

ゲームの展開上、いくつか解かなければいけない謎もあるのですが、その辺もちゃんと文章を読んでいればわかるものだし、ちょくちょくヒントをくれるのでそこまで行き詰るものではないと思います。また即死コマンドや、進行できなくなる「ハマリ」もないので、AVG初心者でも気楽に遊べる難易度でした。

本作はいろいろと親切に作られて入るんですが、最後の最後で質問に対して同じ名称のコマンドの中から、一つの正解を「ノーヒント」で連続3回選ぶっていうのだけはどうなんだろうと思いましたねw
正解できないと最初の質問にまたループしてしまうし、選択するコマンドは5~6個あるので簡単には当たりを選べない。一応あたりを引いたときの反応が違うので、当たったコマンドをメモしておけばいつかは抜け出せると思うんですけどね…。

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では最後に、本作はイベントシーンなどで声優さんによる声の演技が入っています。なのでもちろん「コブラ」自身も頻繁に喋ってくれるのですが…さあみなさん、コブラの声優さんといえば?
そう、「野沢那智」さんですよね?(誰だ、松崎しげるさんっていったのはw
(「アラン・ドロン」や「ブルール・ウィリス」の吹き替えでお馴染みの方です)

ところが本作のコブラを演じてらっしゃるのは…
はい、「山田康雄」さんなんです!
(言うまでも無くアニメのルパン役、「クリント・イーストウッド」の吹き替えなどでお馴染みですね)

「野沢那智さんじゃないコブラなんか認めない!」なんて事を言いたいわけじゃなくて、実はコブラがTVアニメ放送されるにあたって最初にコブラ役の候補に挙がったのは山田康雄さんだったんですよね。でも結果的に野沢那智さんにコブラ役が決まった(スケジュールの関係でと聞いたこともありますが)という経緯があるんで、もし山田康雄さんがそのままコブラ役に決まっていたら?という「もしも」がこの作品で実現されたわけです。

山田康雄さんも、ルパンの軽いひょうきんな(表現が古い)役から、イーストウッドのド渋いハードボイルドな役まで完璧にこなせる役者さんですから、ひょうきんな面とハードボイルドな面両方を持つコブラ役には適任だと思いますし、案の定本作での山田康雄コブラは原作のイメージをまったく損なわないものでした。

私は山田康雄さんも野沢那智さんも大好きな役者さんでしたから、どちらの演じたコブラも「アリ!」だと言えます。それだけに、この両名がお亡くなりになってしまったのが、本当に悲しい。そう思います。



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あれ?そういやコブラ実写化って話…あれどうなったんだっけ?


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