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発売年:1987年
開発元:スキャップトラスト
ジャンル:コマンド選択式AVG
発売機種:PC-88、FM-7、MSX2など
※画像は全てMSX2版です

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「(晩)春だ一番!版権モノAVG祭り」の第三弾として紹介するのは「ガルフォース 創世の序曲」です。ではまず原作についての簡単な説明からしておきましょう。

ガルフォース エターナル・ストーリー [DVD]ガルフォース エターナル・ストーリー [DVD]
(2001/03/23)
川村万梨阿、松井菜桜子 他

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「ガルフォース エターナルストーリー」は、1986年にアートミックとAICが製作したオリジナルビデオアニメーション作品で、同年に劇場版の公開、1987年と1988年には続編の製作、さらには小説版やゲーム版も発売されるなど幅広くメディア展開された作品でした。

ストーリーは、機械骨格を持つ液状生命体「パラノイド」と単一生殖の生命体で人間の女性とそっくりな姿の「ソルノイド」が長い間宇宙で抗争を続けている世界。第9星系の新天地「カオス」を巡っての戦闘に参加していたソルノイド軍の巡恒艦「スターリーフ」は、戦闘中に被弾し艦内のほとんどの乗組員を失ってしまう。そこへ帰るべき母艦を失った一人のエースパイロット「ルフィ」が着艦、艦は生き残った乗組員を乗せて戦闘から離脱、惑星カオスへ向かうのだが…。というところから始まります。

「園田健一」氏がキャラクターデザインを担当した様々なタイプの女性の美しさ・可愛さと、彼女たちの声を担当したのが、松井菜桜子、原えりこ、山本百合子、川村万梨阿、鶴ひろみ、富沢美智恵、渡辺菜生子(敬称略)という全員が当時ヒロイン級のキャラクターを担当していたような豪華なメンバーだったということもあり、当時のオタク達のハートを鷲掴みにして握りつぶした作品だったと思います(私も握りつぶされた一人w)。

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ではゲーム版「ガルフォース」についての話に切り替えましょう。「ガルフォース エターナルストーリー」をベースにしたゲーム作品は、まずファミコンとMSXで発売された縦スクロールのシューティングゲームと、PC-88やMSX2で発売されたコマンド選択式アドベンチャーゲームの2種類があり、今回紹介するのは後者のパソコン版「ガルフォース 創世の序曲」です。

「ガルフォース 創世の序曲」は、1987年に「スキャップトラスト」という会社から発売されましたが、おそらくこの会社名を覚えている人はあまり多くないかもしれません。じつはこの会社はクリスタルソフト、システムサコム、システムソフト、シンキングラビット、ハミングバードソフト、ビーピーエス、ボーステック、マイクロキャビンという当時の有名パソコンゲームメーカが共同出資で設立したゲーム企画開発会社だったのですが、本作とあと1本アダルトゲームを発売しただけで倒産してしまったそうです。私も今回この記事を書くまでそんな名前の会社があったことを忘れていましたからw

本作は原作(OVAと一部小説)にかなり忠実な内容となっており、プレイヤーは原作でも主役的立ち位置になる「ラビィ」となって原作でのストーリーをなぞるようにしてゲームを進めて行きます。

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前に書いたように本作はコマンド選択式AVGなのですが、選ぶ選択肢があまり多くなく、他のAVGのように画面の端から端までをいろいろ見たり調べたりというような事もあまりやりません。
基本的には、そのとき適切なキャラクターとの会話を続けていくことで物語が進んでいくような感じになっています。

もちろんどこかを調べたり操作したり、そこにあるアイテムを拾って使用することで物語が進むこともありますが、会話にしても使うアイテムやそのタイミングなどについても原作を見ていればほぼ迷うことなく進められるようになっていたので、よく言えばテンポ良く物語を楽しめるんですが、悪く言えば原作を知っている人には簡単すぎてやりがいが無いとも言えるでしょう。

そこを考慮してなのかわかりませんが、本作にはある「要素」が加えられていて、原作を知っている人でもそう簡単にはゲームをクリアすることができなくなっていました。

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その要素とは「ランダム」です。

本作には「ブロンディ」という戦闘マシンに乗って船外で戦闘を行うというシーンがあるのですが、この戦闘時に選択したコマンド(攻撃や回避)の結果というのがランダムで決まるため、下手をすると戦闘が始まっていきなり敵の攻撃を食らって被弾、さらには撃墜されるなんていう目に合うこともあります(1回は被弾しても大丈夫)。これが怖い。
そしてこの戦闘をしばらくの間繰り返さなければいけないのだから、もう大変です。
(これについては戦闘前に「あるコマンド」を実行していれば、かなり生存率が高くはなる)

また別のシーンで、艦内に侵入した「異物」を14近くあるブロックを移動しながら探索するというのがあるんですが、ここで異物を発見できるかどうかも「ランダム」で決まるため運がよければ最初のブロックでいきなり話が進むこともあれば、延々と各ブロックをさまよい続けることになったりもするんです。

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本作にはこのようにランダムで当たりの結果が出るまで無駄にコマンドを繰り返さないといけない、というような箇所が何個かありこれが結構イライラしてしまいます。
有名なゲームライターである「山下章」氏もあるゲームのレビューでいっていましたが、特にAVGにおいてランダムで結果が決まったり、その場所にキャラクターがいるいないが決まったりするのは、プレイヤーにとっては「めんどくささ」を感じさせるだけの要素でしかないと思うんですよね。

選択肢を間違えてゲームオーバーや謎が解けなく足止めされるというのは、プレイしていくことで解決することだから「ゲーム」として楽しめる部分ではありますが、ランダムによる結果でゲームオーバーや足止めされるのは納得いかないですもんね?それはメーカ側にとって楽な「尺稼ぎ」でしかありません。

本作はストーリーが比較的テンポ良く進んでいくので、こういう要素で足止めされるのが余計にストレスになってしまうんですよね。プレイヤーの足止めを図るにしても、もっとちゃんとした方法を考えるべきだったのでは?と思います。

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以前から書いていることですが原作モノのAVGには大きく2種類のタイプがあり、一つは原作にある話を忠実に再現してプレイヤーに追体験させるタイプ、もう一つは原作の世界感と登場人物を使用したオリジナルの話をプレイさせるタイプです。

本作はここでいう前者の原作を忠実に再現するタイプで、要領の都合上一部カットされたり、カット部分のつじつまを合わせるような変更がされているもののかなり再現度は高いといえます。また使用されているグラフィックも、原作のイメージをまったく損なわないクオリティの高いものであったため、個人的には「それだけでOKじゃね?」とも思えました。
だからこそこの余計な足止め要素が目に付くんですよね…。

うーん、もしかしたら原作をハイクオリティに再現しすぎたために、容量的に「ゲーム」としてのボリュームを増やすことができず、簡単なランダム要素による水増しを図る以外になかった。好意的に考えればそうだったのかもしれません。

余談ですが、スキャップトラストからは本作の続編が2本発売される予定でしたが、発売前に会社が倒産してしまったため発売も中止になってしまいました。いったいどんな作品だったんでしょうね。

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さて、まあどうでもいいことなんですが、この「ガルフォース」という作品が話題になっていたころ、私の周りやメディアなどでは登場人物である7人の女性の中で「キャティ」の人気が高かったように記憶しています。確かに彼女は背が小さくて、少し大人しくて物静か、でも笑うとかわいいという当時の典型的「ヒロイン」キャラだったのでその人気は納得できるものでした。

ちなみに本作の主人公という意味あいでのヒロインである「ラビィ」は、エイリアンシリーズのリプリーから継承された「戦うヒロイン(戦えるヒロイン)」の典型のような女性で、彼女も人気が高かったと記憶しています。

そういえば今回改めて原作の「ガルフォース エターナルストーリー」をDVDで観たのですが、部分部分にエイリアンの影響を受けているような印象をうけるシーンがいくつかありました。考えてみれば、ラビィの立ち位置も初代「エイリアン」のリプリーみたいですしね(サブリーダー的存在で、リーダー亡き後メンバーを統率する役割)。あ、別に「パクリwww」みたいな話ではなくて、あの当時のSF作品は多かれ少なかれスターウォーズやエイリアンなどSF映画の影響を受けているものが多く、SF映画好きとしては「ああこの作品作った人も、あの映画のあのシーンが好きだったんだろうな」と想像するのが楽しかったりするのです。

あ、ちなみに私は「エルザ」好きでした(聞いてない
オールバックはちょっとアレですけど、髪下ろしてるところが凄い好みだったので。はい。


※ファミコン版のCM


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