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発売年:1984年
開発元:ハドソン
ジャンル:コマンド入力式AVG
発売機種:PC-88、FM-77、MSXなど
※画像はすべてPC-88版です

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紹介したいレトロゲームっていうのはまだまだ多くあるんですが、時間やタイミングによりなかなか実行できないということが結構あります。
そんな中、先日ニンテンドー3DSのVC(バーチャルコンソール)にてあるソフトが9/19より配信開始されるというニュースを見ました。それが「サラダの国のトマト姫」というゲームです(WiiのVCでは既に配信中)。

それならここが「タイミング」じゃなかろうか?ということで、今回はこの「サラダの国のトマト姫」を紹介したいと思います。と言ってもファミコン版ではなくパソコン版のほうですけどねw

「サラダの国のトマト姫」は1984年に「ハドソン」から発売されたファンタジー(?)アドベンチャーゲームです。
ハドソンといえば「ボンバーマン」や「桃鉄(桃太郎電鉄)」などが有名ですが、ファミコン版「ロードランナー」「バンゲリングベイ」などで「ファミコン時代」を支えた有名ヒットメーカーでもあり、日本におけるパソコンゲーム黎明期においてもAVGというジャンルの一翼を担ったメーカーだと言っても過言ではないと思います。

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ハドソンは本作以外にもパソコンAVGにおいて「デゼニランド」や「デゼニワールド」などを発売していました。こちらも一定年齢以上のかつてパソコン少年だった人達には”知らないなんてことはありえない”と言えるほど有名な作品ですね。余談ですが、私が生まれて初めてプレイしたAVGは「デゼニランド」でした。
前置きが長くなってしまいましたね。ゲームの紹介に行きましょう。

本作はコマンド入力式のAVGでしたが本作の前に発売された「デゼニランド」がそうであったように、初期のAVGの定番”英文によるコマンド入力”を採用し、かつ当時の定番であった”カタカナ入力によるコマンド入力”にも対応していました。

メッセージで表示される名詞はカタカナ表記の後ろに()で英語が書かれていたので、わざわざ単語を辞書で調べる必要はありませんでした。いや今の人は信じないかもしれないけど、昔はAVGやるときに横に和英辞書とかおいてプレイするなんて普通にやってたんですよw
私の家にはすこし歳が離れた兄がいたので、兄から辞書借りてやってましたねー。

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コマンドの指定方法はごく一般的な”動詞+名詞”となっていますが、場合によっては動詞のみ(”LOOK”や”TALK”など)の入力でも可能になっています。

ただ何箇所か特殊な指定方法を用いる場所がありまして、その場合”動詞+名詞+名詞”というような入力が必要になります。
意味としては”どうする”+”何を”+”何に”となり、例えば水筒に水を汲みたいのであれば”取る 水 水筒”と指定する必要があるんですね。これがちょっと解りにくくて、湖の前で”GET WATER”が実行できずに悩んでしまったりしました。

その部分以外では特に難しいこともなく、AVGとして非常にベーシックな物を買ったり拾ったりして、それを特定の場所や人に使う(渡す)という事を続けていけばOKです。まあその何を買って何を渡すかの選択がゲームの”肝”なんですけどね。
あーでも、まさか”子供を殴る”なんて鬼畜な発想はなかなか出てこなかったですねw

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ゲームのストーリーは、パンプキン一族のクーデターによって野菜たちの暮らす平和なサラダ王国は乗っ取られてしまう。パンプキンの圧政に対抗すべく民衆はトマト姫を中心に反乱軍を結成し対抗するが、トマト姫はパンプキンの兵士にさらわれ幽閉されてしまう。そしてキュウリの戦士はトマト姫救出のため旅にでる。というもの。

あれー?なんか聞いたことある展開だなー(棒
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そしてキュウリの戦士は旅の途中で会った謎の老人からライトセイバーをもらう、
うん、これスターウォーズだよね?w
よく見るとキュウリの戦士とかトマト姫の服装とか、まんまルークとレイアだもんw
というように、本作には各所に「スターウォーズ」のパロディが散りばめられていました。

ま、デゼニランドで「三月磨臼(ミツキ・マ・ウス)を探せ」とかやらかしたハドソンだもの、いまさら驚くことじゃないよね(そして次回作の「デゼニワールド」でさらに悪化するというw)。

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さて、この作品に対して私が持っていた印象は「グラフィックが凄いな」というものでした。
いえ、もちろんグラフィックそのものはBASICのLINE文やPAINT文で書いたようなもので(プログラム自体はマシン語)、描画も塗りも単調だし、ところどころ線がはみ出しちゃってるようなところもあります。

しかし私が思っていた凄いというのは”絵としての表現力”に対してなんです。
この時代のAVGといえば大抵の場合対象のもの、例えば家であれば「家を真正面から見た絵」ただそれだけ。風景であれば主人公から見える「景色をただ書いただけの絵」というのがほとんどでした。
まあ、それはそれで状況が解りやすいからいいんですがね。

本作の場合、ただ主人公が見ている景色でもカメラを斜めに傾けたような構図だったり、建物を下から見上げるような構図だったりと、ひとつの風景でも「見せ方」にちょっとひと手間を加えているんですね。
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さらに言うと例えばこの画像であれば、ただ二又に分かれている道という普通だったら単調な風景の絵に、たった一つ”主人公の影”だけを描き足すことで、単なる風景ではなくまるでプレイヤー自身がそこに立っているかのような感覚をプレイヤーに与えてくれるんです。
これって地味だけど凄いことですよね。

他にもあるキャラクターが主人公に重要なアイテムをくれるシーンでは、普通のAVGであればそのキャラクターがいる絵の床などにそのアイテムを書き足して「コレヲ オマエニ ヤロウ」というようなメッセージで終わりなもんですが(そういうのすらない場合もほとんど)、本作だと
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ずずいっ!とそのキャラクターがこっちに手を差し出してきて、その上にアイテムが乗っているという構図の絵が表示されます。これなら重要なアイテムをこのキャラクターが渡してくれたんだなというのが強く伝わってきます。

このように本作のグラフィックは、描画技術そのものは悪く言えば貧弱なものでしたが、見せ方、構図を工夫することで大きなインパクトをプレイヤーに与えてくれました。
だから本作は私の中で「グラフィックが凄い」ゲームだったなと強く印象づけられていたんでしょうね。
話によると本作のグラフィックはプログラマーではなく、プロのイラストレーターを採用していたようで、なるほどそれならこの表現力も納得できるというものです。

私と同じように、ゲームの内容ももちろんですがこの作品のグラフィックの表現力にインパクトを受けた人も多いんじゃないでしょうかね?みなさんはどうですか?



あ、今更こんなこというのも何ですが、VCで配信される
ファミコン版はグラフィックも内容もかなり異なります。
念のため、悪しからず。


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