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発売年:1987年
開発元:スクウェア
ジャンル:フィールド探索型ロールプレイングゲーム
発売機種:ファミリーコンピューター、MSX2など
※画像はすべてMSX2版のものです

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*概要

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「ファイナルファンタジー」は、1987年に「アルファ」「デストラップ」、「クルーズチェイサー ブラスティー」などで有名な「スクウェア」より、ファミリーコンピューター用フィールド探索型ロールプレイングゲームとして発売された作品で、後にシリーズ化し、来年2016年には最新作「ファイナルファンタジー XV」の発売が予定されている人気シリーズの、第一作目になります。

1980年代のゲーマー達にとって”スクウェアはパソコンゲームの会社”というイメージでしたが、スクウェアは80年代後半にパソコン業界からファミコン業界へシフトし「テグザー」や「キングスナイト」などを発売しました。しかし当たりは”いまいち”で会社も倒産寸前になったため、これが売れなかったら会社を畳むという”背水の陣”で発売したのが本作とのことです。
※ちなみにタイトルの”ファイナル”は、これが最後のゲームになるかも…という意味のファイナルではないそうです

本作は、ファミコン作品とは思えないような様々な凝った演出や美しいBGM、またキャラメイクや行動に関する自由度、”四天王”と呼ばれる存在との戦いを軸にしたストーリーなどがうけたのか、ファミコンゲーマーの間でも話題の作品となり、やがて最後どころか会社そのものを支える”スクウェアの顔”となるシリーズ作品になりました。

*ストーリー

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風、水、土、火、4つの力を象徴するクリスタルに支えられたこの世界は、今、闇に飲まれ滅びようとしていた。
それは、“2000年の時の輪”が作り出す、定められた運命。
しかし、恐怖と不安にふるえながらも、人々はひとつの予言を信じて待ちつづけた。

「この世 暗黒に染まりし時 4人の光の戦士 現れん」

やがて、4人の若者が長い旅の果てにコーネリアの地にたどり着く。
4つの力に導かれ、クリスタルに輝きを取りもどす伝説の光の戦士。
記憶も何もなく、自身が何者かもわからぬまま、彼らは予言に従い闇と戦う冒険に身を投じた。

旅のなかで戦士たちは知る。
世界を包む暗闇の正体もまた、4つの力であることを。
小さなすれちがいのすえに、4つの力によって憎悪の化身となった男の想いが、
世界を時の輪のなかに閉じこめていたのだ。

光の戦士たちは時を越えて、その憎しみに立ち向かう。
ゆがんでしまったクリスタルの力を、正しい方向に導く者として。

*キャラクターメイキング

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では、本作のシステム説明に入るとしましょう。本作ではゲームを始めると、最初にまず”キャラクターメイキング”から始めることになります。キャラクターメイキングと言っても、プレイヤーが行うのはキャラクター4人分の名前と職業(ジョブ)のみで、選択できるジョブは、戦士、モンク、シーフ、黒魔術師、白魔術師、赤魔術師の6つになります。

各ジョブについて簡単に説明すると、まず前衛職が、様々な武器・鎧を使いこなす戦士、武器防具に頼らず素手で戦うモンク、劣化戦士のシーフ(酷い)の3種類。次に後衛職が、黒魔法(主に攻撃魔法)の専門家である黒魔術師、白魔法(主に治癒魔法)の専門家である白魔術師、黒・白両方の魔法を使え、しかも戦闘もこなす赤魔術師の3種類です。

組み合わせのパターンにはルールが無く、重複したジョブを選ぶ事も可能で、その気なら4人全員同じジョブなんて事も可能になっています。ただし、一度選択した職業は途中で変更することができないだけでなく、途中でのメンバー入れ替えも不可能になっています。まあ前衛職から2人、後衛職から2人を選んでおけば、組み合わせはどうであれクリアは可能な難易度らしいです。

*フィールド・世界

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本作のフィールド・街中・ダンジョン画面は、ウルティマシリーズなどで有名な上空から見たような視点、所謂”見下ろし型”となっていました。プレイヤーは主人公を十字キーで操作して移動し、街や城、ダンジョンの入り口、建物の扉、階段などに接触させることで、別のフィールド(あるいは別画面)に移動することができます。

また街中にいるNPC、ダンジョンにある宝箱などには隣接してからその方向を向き、Aボタンを押すことで「会話」や「調べる」というアクションをすることが可能でした。いちいちコマンド画面を開いて「話す」や「調べる」などを選択しなくても、その対象物により自動でアクションを決定してくれるので、面倒臭くなく非常に快適でしたね。

ただ、会話やアクションを起こしたときに表示されるメッセージウィンドウの開閉が若干遅めでややストレスだったのですが、これについては次回作で既に改善が加えられてましたね。ちなみに1ボタン操作で、対象によりアクションを自動選択してくれるシステムは、後のシリーズにも継承されていました(良いところは残し、悪いところはすぐ改善、素晴らしいことです)。

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本作のフィールドはシリーズ最初の作品としては世界もそこそこ広めで、大小複数の大陸だけでなく小島なども点在していました。しかし地続きでも山脈が邪魔で通れないところや、海の向こうの大陸や小島には歩いて向かうことはできません。本作では序盤で「船」を入手でき、それにより海を使って山脈の向こう側に行ったり、別の大陸に移動することが可能でした。しかしその船も埠頭のある場所にしか停泊できないため、埠頭のない小島や、山脈に囲まれた場所などへは中盤で入手できる「飛空艇」で行くことが可能になります。

本作に登場したこの「飛空艇」は、その軽やかなスピードで飛びまわれる爽快感が好評で、以後のシリーズ作品にも必ずといっていいほど登場する有名な乗り物になりました。船と飛空艇以外で、あと本作に登場する乗り物には、河川のみを移動できる「カヌー」というのもあります。余談になりますが、本作にはシリーズで最も有名な乗り物「チョコボ」はまだ登場しません。

*戦闘システム

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フィールドやダンジョンを移動しているとランダムで敵と遭遇し(ランダムエンカウント)、画面が戦闘シーンに切り替ります。本作の戦闘シーンは、ウィザードリィやドラゴンクエストのような、敵と正面から対峙したような画面でもなければ、ウルティマシリーズのように上から見た画面でもない、横からの視点で敵と味方を左と右に分けて配置するという結構特殊なものでした。
(同様のパターンでは、スタークラフト社の「ファンタジー ジェルノアの章」などがこれに近い)

戦闘システムは、そのターンの行動を1キャラずつコマンドから選択し、その後敵味方が順番に行動をしていくというターン制のコマンド選択式でした。選択できるコマンドは敵を直接武器で攻撃する「たたかう」、魔法を使用する「まほう」、魔法効果のある武器防具を使用する「もちもの」、戦闘から離脱する「にげる」、そして持っている回復系アイテムのみを使用する「くすり」の5つです。

敵は同時に複数種類が登場しますが、最大でも全部で9体までしか登場しません。この敵を全滅させるられれば、戦闘後に経験値とギル(この世界の通貨単位)が取得できますが、逃げるで戦闘から離脱した場合は一切何も得られません。またこちら側の全員が戦闘不能(HPが0になるか、麻痺する)になるとゲームオーバーとなり、前回セーブしたところからの再スタートになります。
(ちなみに麻痺はターン経過で回復する場合もあるので、全員が行動不能になる前に回復すればセーフ)

本作は4人パーティですが、一応”隊列”というものが存在します。戦闘画面の上段2名が”前列”で、下段2名が”後列”という扱いになり、前列は敵の近接攻撃を受けやすく、後列は受けにくくなります。本作には敵の”バックアタック”が存在しないので、戦闘中に隊列を変更する必要は無い(というかできない)のですが、毒や石化状態で戦闘を終えた場合、戦闘終了後にそのキャラは勝手に後列に移動してしまうので、治療後に隊列コマンドで順番を変える必要がありました。

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さて、本作の戦闘シーンで特筆すべきは、やはり演出部分にあると思います。例えば「こうげき」を選択して武器で敵を殴る場合でも、ただ「○○は攻撃した!」というメッセージが出るだけでなく、そのキャラが1歩前に進んで装備している武器をガスガスッと振るアニメーションが表示されるんです。そしてこのときに表示される武器は、装備しているものによってちゃんと変わるんですよね。

また魔法使用時にも、同じように術者が一歩前に出て呪文を発動させるポーズをとります。そのとき表示される魔法のエフェクトも、使用する魔法によって変わるんです。それらのエフェクトは今見ればしょぼいものではありますが、当時のRPG、しかもファミコンでこういった演出をするというのが非常に斬新で、私もとても興奮しましたね。

また戦闘シーンのBGMも素晴らしいのですが、戦闘勝利後にファンファーレが鳴りキャラクター達が勝ちポーズをする。これも珍しかったうえにとても気持ちよい演出で、これも後のシリーズに継承され定番演出となりましたが、スクウェアに限らず後の多くのRPGで模倣されたように思います。

本作の戦闘システムは単純ではありますが、攻撃や魔法を実行する相手を直接カーソルで指して選択できるなど、直感的に操作できる遊びやすさが考慮されていました。ただ、やはり最初の作品なだけに行き届いていない部分もあり、同じターゲットを複数の味方で攻撃する場合、途中でその敵が死んだとしても攻撃ターゲットが別の敵に移動しないという不便な点もありましたね。

*魔法

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さて本作の魔法に関してですが、本作には大きく白魔法と黒魔法の2種類があり、それぞれにキャラクターのレベルとは別に魔法のレベル(最大8)が存在し、それぞれのレベルに4種類の魔法がありました。大抵のRPGでは魔法毎に消費MPが5pとか10pとか設定されていて、使用するとその値分キャラクターのMPが減る、そしてMPが0にならない限りはどの魔法でも使用できるというシステムが一般的だと思います。

ところが本作では、魔法のレベル毎に”使用できる回数”がMPとして設定されており、魔法を使用するとそのレベルのMPが1減り、そのレベルのMPが0になるまで魔法が使用可能という仕様になっていました。魔法のレベルと使用回数はキャラクターのレベルが上がると増加しますが、どれだけレベルが上がってもMPの最大値は9までになっています。大雑把に言うとウィザードリィの魔法体系を参考にしたような感じですね。

ただ本作の魔法がウィザードリィと違うのは、ウィザードリィではレベルが上がることで自動的に魔法を取得できたのに対し、本作ではレベルが上がっても”魔法が使える回数が増える”だけで魔法は自動的に覚えません。魔法を覚えるには、町にある魔法屋でわざわざ魔法を買わないといけないのです(魔法のレベル毎に売ってる町が違うので探すのも大変)。

先ほど白黒共に、各レベルには4種類ずつの魔法があると言いましたが、実はキャラクターが覚えられる魔法は各レベル毎に3種類までと決まっているため、各レベルで1個は覚えられない魔法があります。このあたりの選定が、ゲームを始めた頃には解らない(しかも買った魔法は売ったり、他に渡したりできない)為、使えない屑魔法を選んでしまったらご愁傷様ということになります。

ちなみに、白黒両方の魔法を覚えられる赤魔術師は、白黒合わせて3種類までなので選定は余計厳しくなります。

*セーブと宿泊施設

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本作のセーブは、ルールとして”宿泊した際に行われる”という仕様になっており、具体的には街中にある宿屋を利用した際に、HP/MP完全回復と共にセーブが行えました。ちなみに本作は、後のライバルゲームとなるドラゴンクエストシリーズの2作目「ドラゴンクエストII 悪霊の神々」と同年に発売されましたが、本作にはバッテリーバックアップ機能があったので長いパスワード的なものは必要無く快適でしたね。
※同年とはいえDQ2は87年の年初、FF1は年末に発売されているので、実際は1年近く後の発売になる

また本作には、宿屋以外にも宿泊の方法もありました。寝袋、テント、コテージといったアイテムがそれにあたるのですが、こちらは宿屋と違い野外での使用が可能のため、ダンジョンに入る前や出てきた後などにセーブを行うことができ非常に便利でした。使用時のHP回復は、寝袋>テント>コテージの順に高くなっていきますが、MPを回復できるのは高価なコテージのみでした。

ただFC版のコテージには、コテージ使用してもその後に寝袋を使わないとMPが回復しないというバグがありましたね。


さてセーブの話が出たところで、長くなったので今回はここまでにしましょう。
ではまた次回。



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