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発売年:1990年
開発元:クリスタルソフト
ジャンル:ロールプレイングゲーム
発売機種:PC-88

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*作品概要

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「夢幻の心臓III」は、「ファンタジアン」や「クリムゾン」でお馴染みの「クリスタルソフト」より、1990年に発売されたファンタジーロールプレイングゲーム(以下:RPG)で、国産RPGの最古参に位置する同社の作品「夢幻の心臓」、そのシリーズ三作目にあたり、かつシリーズの最終作となった作品でもあります。

「夢幻の心臓II」が前作「I」のエンディング直後からのストーリーだったのと同じく、本作も「II」のエンディング直後からのストーリーとなっており、主人公もIとIIと同一人物という設定。また前作で脱出したはずの「II」の世界に再び戻り、前作の登場人物達と関わったり再び共に冒険できたりと、前作を知っているとより楽しめる要素が盛り込まれています。

過去シリーズより受け継ぐ「ウルティマ」シリーズに近いゲームシステムに、戦闘シーンの自動化や、特殊なクラスチェンジ(やや語弊があるが)システムなどの新たな要素と改良を加え、さらに過去シリーズよりグラフィック面でも大幅に強化した、まさにシリーズの最終進化形といえる良質な作品でした。

*ストーリー

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かつてこの世界には15の次元界が存在し、それは「神聖剣」によってひとつに貫かれていた。しかし世界を統治する光の神々と闇の神々が起こした小さな争いにより、神聖剣は破壊され15の次元界もバラバラになってしまう。過ちに気がついた神々は神聖剣の欠片を使い「ヒルツスレイヤー」と「エンドスレイヤー」という2本の剣をつくり、それぞれの手に残った3つずつの次元界のみを繋ぎとめたが、残り9つの次元界は「夢幻界」として次元の間をさまよい続けることになった。

かつて次元界「カオス」に存在するガイヤール城の戦士だった男は、戦いの中で神を呪いながら死んだため、神の手により夢幻界の1つに落とされてしまう。元の世界に戻るため、男は死ぬ思いで”3万日以内に「夢幻の心臓」を手に入れる”ことを成し遂げたが、男が次に目を覚ましたときそこは元の世界ではなく、「エルダーアイン」という別の次元界であった(ここまでがIの物語)。

エルダーアインにて男は、神の作った剣「ヒルツスレイヤー」を手に入れると、かつてヒルツスレイヤーによって封印されていたが復活し、この世界を魔族で満たすことで人間達を皆殺しにしようと企んでいた「暗黒の皇子」と死闘の末に勝利した(ここまでがIIの物語)。戦いの後、今度こそ元の世界に戻れると「次元の祭壇」に脚を踏み入れた男の目の前に広がっていたものは、懐かしい元の世界の景色、そしてガイヤール城だった。

*キャラクター作成

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さて、ではシステムの紹介をしていきましょう。ゲームを始めるためには、まずタイトルメニューより自分の分身となる主人公を作成しなければなりません。この作品の世界には、人間、エルフ、ドワーフなどのファンタジー世界ではお馴染みの種族から、エスパー、サイボーグ、獣人、ジャイアントやドラゴンといった特殊な種族までもが存在しています。

しかし本作の主人公はI~IIIまで同一人物の”人間”という設定になっているので、キャラクター作成時に種族を選ぶ事はできません。プレイヤーが決めることができるのは、主人公の名前と職業(あるいは生年月日)だけです。職業は、近接戦に長けたバーバリアン(戦士)、遠距離武器に長けたオペレーター(職人)、攻撃魔法に長けたマジシャン(神秘)、治癒魔法に長けたモンク(道徳)の4つから選択できます。※()内は系列

一般的なRPGでは、最初の職業選択によりゲームの難易度が大きく変わる事が多いのですが、本作ではある事情により主人公に関してはどの職業を選んでもそれほどゲーム進行に影響は出ません。その代わりに主人公の仲間になるNPC達は、仲間になる条件を主人公の最初の職業によって、無料/有料/固有アイテム必要/拒否と変えてくるので、この職業選択により仲間に出来ないNPCも存在します(大体は同系列職のNPCが仲間になってくれない)。

ちなみに誕生日を設定した場合は、誕生日によって自動的に職業が決定されてしまいます。

*世界・フィールド

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主人公を作成したらゲームスタートとなります。本作のフィールドや街についてですが、「ウルティマ」や前作「夢幻の心臓II」(あとはドラクエ)と同様の見下ろし型になっていて、プレイヤーは主人公を上下左右に動かしながらフィールド・街を移動させていきます。フィールドに存在する城や街、ダンジョンなどには、接触することで中に入ることが出来ます。

フィールドは、「ルイザード地方」や「バース地方」というように一定範囲のエリアで分けられており、そのエリアから外に出ることで別のエリアに移動することが出来ます。1つのエリアはそれほど広くないのですが、1画面に表示されるフィールドが少し狭いので全体の把握はあまり簡単ではありません。これについては街でそのエリアの地図を購入する事で、画面右下にそのエリアの全体マップが表示されるようになるので、地図は積極的に購入したほうがいいでしょう。

本作ではスタート地点である主人公の故郷、そしてそこと地続きのエリアへの移動が可能であるほか、一定の条件により別の次元界である「エルダーアイン(前作の舞台)」のエリアへ移動することも可能で、マップこそ大幅に変わっていますが前作で何度もいった城や街、そしてNPC達を見る事ができ、前作をプレイしているとより楽しむことができます。

*城や町

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町や城には、宿屋、武器・防具・道具屋、薬屋、蘇生屋などお馴染みの施設、特殊なものでは銀行などがあるほか、様々なNPC達が存在しています。施設系は建物の中に入るか、施設内にいる店員に接触することで利用でき、NPCとの会話も同様に接触することで行えます。

NPC達はどうでもいい情報から、ゲームクリアに重要な情報まで様々なことを話すほか、特定のNPCは話しかけることで主人公と一緒に冒険の旅に出ることを申し出てくれますが、キャラクター作成で話したように主人公の職業によって条件があったり、拒否されたりします。仲間は3人まで旅に同行させることが出来、途中で仲間の入れ替えも可能です。

ちなみに本作には日付、時刻、そして月の状態という情報があり、それらはゲームをプレイしていると徐々に移り変わっていきますが、これらの情報は”ある事”以外には全く関係なく、別に時間が夜だからと言って店が閉まったり、NPCの様子が変わるといった要素はありません。またIのようにゲームクリアまでの日数制限などもありません。

また前作で厄介だった、時間経過による仲間の「食料消費」や「日当の支払い」システムは撤廃されています(改良ですね

*仲間の種族と職業

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さて先ほど主人公に同行してくれる仲間についてちょっと書きましたが、この仲間達にはそれぞれ種族と職業が設定されています(これは前作とも同じですね)。職業については一部のNPCを除いて、主人公と同じく、戦士、職人、神秘、道徳の系列職についており、種族については、主人公と同じ人間もいればエルフ、ドワーフ、エスパー、ジャイアント、ドラゴンなど様々な種族が存在しています。

本作での仲間選びのコツとしては、職業も重要ですが種族との組み合わせを考えるのが特に重要です。というのも、本作に登場する武器防具の装備制限は職業ではなく”種族で決まる”からです。例えばマジシャンの人間は、一般的なRPGの考えだとローブや杖などの軽い装備しか身につけられないイメージですが、本作では人間は全ての武器防具を装備できるので、例えマジシャンだろうとバトルアックスやフルプレートが装備でき、ちょっと殴られてもビクともしないマジシャンになれるんです。

その一方で、遠距離武器に長けるオペレーターのエルフ、これは凄くマッチした組み合わせに思えるのですが、本作ではブーメランや弓などの飛び道具はダメージが”力”に依存するので、オペレーターよりバーバリアンの方がダメージが高くなります。しかもオペレーターの能力が発揮できるグレネードランチャーなどの強力な重火器は、エルフでは装備できないので意味がありません。しかもエルフは強力な近接武器も持てないので、接近戦でもあまり役に立てないのです。

この職業と種族の組み合わせの優遇不遇は、後述する「クラスチェンジ」により多少カバーできますが、このクラスチェンジにも種族の影響が出てくるため、本作での仲間の種族については中々に気を使います。

という訳で、今回はここまでです。
クラスチェンジについては、次回にでも(予定)。




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