04daf35b.png


発売年:1988年
開発元:ブレイングレイ
ジャンル:ファンタジー(?)ロールプレイングゲーム
発売機種:PC-88、PC-98、MSX2、X68000、FM-TOWNS、PCエンジンなど
※画像は指定の無いもの以外、PC-98版のものです

0170

もし「ロールプレイングゲーム歴史博物館」なるものが存在したとして、あなたならどんなRPGを展示しますか?ウルティマ?ウィザードリィ?夢幻の心臓?あるいは、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーですか?
どれも展示するに相応しい作品だと思いますが、その中に是非入れて欲しいと思う作品が1つあるんです。

その作品が「名作RPG」かどうかは個人の感覚によるとは思いますが、ただその作品が日本のRPG界に与えた「インパクト」は並大抵のものではなく、その理由だけで博物館に展示する価値があったと言えるでしょう。
それが今回紹介する「ラストハルマゲドン」という作品なのです。

あ、そうそう。あらかじめ言っておきますが、私はこのゲームの紹介を今回1回で終われる自信はありません!w

22f2e6e1.png

「ラストハルマゲドン」は、1988年に「ブレイングレイ」という会社から発売されたファンタジー(?)ロールプレイングゲームで、同社にて「抜忍伝説」、後にリバーヒルソフトにて「BURAI 上巻(下巻)」のシナリオを担当し、バンプレスとにて「学校であった怖い話」の原作/総指揮を行った「飯島健男」氏が企画とシナリオを担当した作品でした。

さて、本作は最初に言ったとおり当時のパソコンゲーマーに対してかなり強力なインパクトを与えた作品でした。何が凄いかというと、様々なことが今までのRPGの常識から外れているというかウィザードリィやドラクエや「正攻法」であるならば、間違いなくこちらは「奇策」と言えるRPGだったでしょう。

何しろ、まず世界設定からもうオカシイんです。なんと本作の舞台というのは、
生命が絶滅しきった地球なのです。
某北斗のなんちゃらみたいに人類が絶滅しかけた、モヒカンがバイクで汚物消毒みたいな世紀末的世界ではなく、もう完全に人間どころか虫一匹存在しない世界が舞台なんです。

それじゃあ、そんな世界で誰が主人公になるんだ?って思いますよね?そこで、

08e19947.png

魔族の台頭である。

はい。地上に住むあらゆる生物が死滅した世界に姿を現したのは、なんと地下深くの魔界より現れた「モンスター(魔族)」達だったのです。そんなわけで本作でプレイヤーの分身となるのは、酒場にたむろす冒険者でもなければ、世界を救う勇者でも英雄でもありません。今まで他のゲームでプレイヤー達が散々倒して経験値とお金を奪い取ってきた、ミノタウロスやスケルトンなどの怪物なのです。

例えば主人公がモンスターを召喚し操るゲームというならば、Apple][版の「ウィザードリィ4」が前年の1987年に発売されていました。もうチョット古いのでは1986年クリスタルソフトの「アスピック」では最終的に主人公が魔物を仲間にするという展開がありました。
しかし人間などまったくいない世界で、モンスター達だけでパーティを組み冒険するようなゲームというのは、恐らくコレが最初なのではないかと思います。

いやしかし待てよ?今までプレイヤーが倒してきた主人公達にとっては「敵」であったはずの魔物が本作の主人公ならば、その魔物たちの「敵」は何なのだ?人間達はもういない、それどころか地球上にはもう生命体が存在しないというのに…。

d8c7c44f.png

彼は天より降りてきた。

はい、そうなんです。もはや地上には魔族の「敵」となる生命体は存在しない、だから敵となる生命体は「天(宇宙)」からやってきた。つまりエイリアン軍団なのです。
もう設定ぶっ飛びすぎじゃろw

このエイリアンたちは、地球を131番目の植民星とするために宇宙からやってきた「チリウス星系連合」と名乗り、地上に現れた魔族たちに対して「降伏」か「死」かの選択を迫ります。地球から邪魔な人間達が滅んで、これからやっと地上が自分達の世界になると喜んでいた魔族ですからそんな降伏勧告にのるはずがありません。

こうして「魔族」対「異星人」の地上での生存権を賭けた死闘が始まるという、「エイリアンvsプレデター」もビックリの展開になるわけです。今でこそこういった設定は、そんなに驚くほどでも無いことかもしれませんが、当時の我々にとっては大いに驚かされつつも、期待にワクワクせざるを得ないものでした。

2649ed28.png
※画像はX68000版のものです
こうして魔族たちは12の種族から代表1名(1体?)ずつを選抜してエイリアン達に挑ませることとなります(ちょっと無謀にも感じるけど)。その12の種族とは、ガーゴイル、スライム、ミノタウロス、スケルトン、G(ジャイアント)スネーク、A(アンドロ)スフィンクス、サイクロプス、ゴブリン、オーク、ドラゴンニュート、ハーピィ、ゴーレムと、ファンタジーRPGで遊んだことがある人なら、必ず1体や2体や100体は倒したことがあるような面々ですね(さすがにAスフィンクスは希少種だけどw)。

しかし本作では、この12体でパーティを組んでぞろぞろと地上を練り歩くわけではありません(百鬼夜行じゃあるまいしw)。魔族には昼にしか行動できないもの、逆に夜にしか行動できないもの、「サルバンの破砕日」にしか行動できないもの、そして常に行動できるものがおり、プレイヤーは魔物たちの行動可能時間帯別に3つのパーティを編成し、時間ごとに切り替えるてプレイすることとなります。

1つのゲームの中で複数のパーティーを平行してプレイしていくなんていうシステムも、当時ではかなり珍しかったですね。って、ちょっと待ってくれよ?さらっと流したけど「サルバンの破砕日」って何だよ?!

8ee61770.png

はい。まあそう思うのも無理は無いでしょう「サルバンの破砕日」なんて聞いたこと無い言葉ですからね(現代では「サルバンの破砕日」でグーグル検索するとエロ漫画がいっぱい出てくるので良い子は検索しちゃだめだぞ!?)。「サルバンの破砕日」というのは地上で月に1日だけおきる異常現象なのだが、その1日の長さが通常の10日分もあるという非常に奇怪な日で、さらに特定の生物以外は一瞬で押し潰されて死んでしまうという危険極まりない日の事なのです。

しかし、なぜ「サルバンの破砕日」なる日が存在するのかということは全くの謎で、そのときだけ行動できる魔族ですらその日がこの地上に存在する理由がわからないというのです。
そしてさらに、この地上にはもう一つ大きな謎が存在します。それが「石版」の存在です。

地上の生命は死滅しその文明も全て滅んだというのに、なぜか地上に突然現れた文字の書かれた108枚の「石版」。それらには「黙示録」と名づけられた文面が刻まれており、それが何なのか、何を意味しているのかも全くの謎なのです。魔族(プレイヤー)たちは地上で異星人たちとの生き残りをかけたデスマッチ(古いな表現が)を続けていく一方で、これらの謎の解明にも挑まなければいけません。

c5ec98ae.png

実はこの石版というのがこのゲームにおいての「RPGの定石破り」、かつ難易度を上げている要因の1つでして、なんとこのゲーム内の広い世界の中からプレイヤーは、謎を解明するために108枚の石版を全て見つけて読まないといけないのです。「四国四十八八十八箇所めぐり」など物の数ではありませんw

しかしこれが恐ろしく難儀な作業で(笑)さすがにメーカー側もキツイだろうと察したのか、このゲームには付録として紙のワールドマップと108枚分の石版チェックシールというのがついていて、プレイヤーはゲーム中に石版を見つけたらマップのその場所にシールを張っていくということをしていました(汗

まあいくらRPGの常識を覆すような作品であったとしても、これはさすがに評判が悪かったようで、後期に移植された作品(PCエンジン版など)では108枚全部回る必要はなくなっていましたね。
そりゃそうだw

575a95aa.png

さて、ここまででこの作品がRPG界における異端的作品だったということが多少なりとも伝わったでしょうか?しかし、ここまではこの作品の概要でしかありません。
本作のゲームシステムなどについても、まだまだ異端、定石外れ、インパクトありすぎな要素がたんまりとあるんです
…が?!

もうこの時点で最初に宣言したとおり、1回で説明が終われる状態ではなくなってしまったので、今回はここまでとしてゲームシステムやもうちょっと深い部分については「後編」(あるいは「中編」?w)にて解説して行こうと思います。

ただですね、準備や諸事情によりこの後すぐに続きを書けるかというと正直「怪しい」状況でして、もしかしたら間に他の記事がいくつか入ってしまうかもしれませんが、そこは
御容赦ください!orz


ラストハルマゲドン 【PCエンジン】ラストハルマゲドン 【PCエンジン】
(1990/10/26)
フェイス

商品詳細を見る





↓ブログランキングに参加してます。クリックして頂くと私の「やる気」がアップします。
ブログランキング・にほんブログ村へ