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発売年:1985年
開発元:日本ファルコム
ジャンル:ファンタジー ARPG
発売機種:PC-88、PC-98、X1、FM-7/77、MSX、MSX2など


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~史上もっとも売れたパソコンゲーム~

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「ザナドゥ」は1985年に日本ファルコムから発売されたアクションRPGで、テンキーで主人公を操作し、敵と戦いながら主人公を成長させ、アイテムを駆使しつつ全10面におよぶMAPをクリアして行くというゲームである。ジャンルとして「アクションRPG」となってはいるが、後述する様々な要素によりかなりパズル性の強いゲームとなっている。
ちなみに「ザナドゥ」は日本ファルコムの「ドラゴンスレーヤー」シリーズの二作目にあたる。

「ザナドゥ」はPC-88版での発売を最初に、PC-98、X1、FM-7/77/、MSX、MSX2などに移植されているが、ファミコン版の「ファザナドゥ」、PCエンジン版の「風の伝説ザナドゥ」、Windows版の「ザナドゥ・ネクスト」は本作の移植版では無い。
また1995年に発売され得た「リバイバル・ザナドゥ」は本作のリメイク版である。

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◆キャラクターメイキング
ザナドゥの主人公はゲームが始まった直後は、能力値が全て0のまったくの「ド素人」のようなものなので、最初に城で王様から若干のアイテムとお金を貰い、城の近くにある施設「トレーニング・グラウンド」でお金を使って能力値を上げる事から始めなければいけなかった。

パラメーターには、STR、INT、WIS、DEX、AGL、CHR、MGRの7つがあり、それぞれが冒険中にさまざまな面に影響を及ぼすので、全てを高くしたいところなのだが、お金に制限がある為にそうもいかない(お金を稼いでから戻ってくる事も不可能)。
まず最初の関門として、ここで何のパラメーターにどういう意味があって、必須のものと斬り捨てていいものを判断しなければいけなかった。
(CHR100、MGR 0は基本でしたね)

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◆MAP移動
「ザナドゥ」でのMAP移動画面はサイドビューとなっており、テンキーの4・6で左右に動き、2ではしごがあれば下に降りる。7・8・9でジャンプをする。重力があるのでジャンプ後は進行方向の斜め下に落ちる(8でのジャンプなら真下)。また足元に床が無い場合は床がある場所まで落下するが、着地時のダメージは無い。

この辺は特に難しい事では無いのだが、「ザナドゥ」では特殊なテンキー入力で通常ではできない移動をする事が出来た。代表的な例をあげると、テンキーを7・9と続けて入力したとしよう、通常7と入力すれば主人公は左上にジャンプをしそのまま左下に落ちる。しかし落ちる前に続けて9と入力すると、左上にジャンプした状態のまま、今度は右上にジャンプする「二段ジャンプ」が出来るのだ。
※ただし7・7のように入力しても同じ方向に2段ジャンプはできない(別の入力方法でなら可能)。

「特殊」とは言ったが、実はこういった移動方法を利用しないといけない場所などが多々あり、「特殊」ではあってもある意味「必須」であった。「どういう順番でキーを入力すれば、あそこに行けるだろうか?」という「謎解き」要素が本作をパズル性の強いゲームにしている要素の一つであった。

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◆戦闘
「ザナドゥ」ではMAP上で敵に接触するか、MAP上にある「塔」に入るとトップビューの戦闘画面に入る。ここではテンキーの8・2・4・6で上下左右に動かしながら、自キャラを敵にぶつけてダメージを与え敵を倒していく。また魔法を装備していれば、スペースキーで魔法を使う事も可能であった。
※ちなみに画面(部屋)の外に出ると、戦闘からの逃走という扱いになる。

戦闘は最大で1対9での戦いになる為、一斉に襲いかかられるとあっという間に殺されしまう事もあった。敵を倒すとその場所に「宝箱」を落とすので、その宝箱を「壁」がわりに利用して敵を防いだり、宝箱の影から魔法で攻撃するなどの戦略が有効であった。

敵を倒すと通常のRPGと同様に経験値を得る事が出来るのだが、本作には「ファイターの経験値」と「ウィザードの経験値」があり、体当たりで敵を倒すと「ファイター」、魔法で敵を倒すと「ウィザード」の経験値を獲得できた。それぞれ経験値が一定量になるとランク(レベル)が上がるのだか、どちらを上げるべきかというのがまた難問であり、どちらかが偏り過ぎても不便だし、平均的に育てると適正レベルが足りなくなる(つぎのMAPに行く為の適正LV(ファイターのみ)というのが決まっている)。
ならば両方高くすればいい、と思うかもしれないが困った事に「ザナドゥ」では他のRPGのように敵が無限には登場しないのである。敵の出現数が決められているということは、イコール取得できる総経験値も決まっているのだから、上げられる最大のレベルも決まってしまうのだ。

このファイターとウィザードのレベルをどう割り振るのかも、このゲームの難問の一つであった。
(裏技で敵を復活させる事も出来るが、当然デメリットもある)

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◆アイテム
「ザナドゥ」を知らない人なら、ここまで読んだだけでも「めんどくさいゲームだな」と思うかもしれないが、実はまだまだ本作には大変な点が存在するのだ、その一つが「アイテム」の存在である。
先ほどこのゲームでは敵の出現数が決まっていると言ったが、その弊害は経験値だけでは無い。出現数が決まっているという事は、敵が落とすアイテムやお金(ゴールド)も決まってくると言う事でもあるのだ。

本作をプレイするうえで、非常に重要なアイテムが「食料」と「鍵」である。
まず食料、このゲームでは止まっていても動いていても常に時間が流れており、時間の経過とともに所持している「食料」が減っていく。食料はショップで購入できるのだが、困った事にレベルが上がると時間で消費する食料の量も増えてしまうのだ。もちろん食料が0になると、今度は体力がどんどん減って行ってしまうので、常に食料は確保していないといけない。
次に鍵、MAP上から塔に入った時、部屋と部屋の間に扉があると「鍵」を消費して扉をあける必要がある。鍵は敵が落とす事もあるが、それでは足りなくなるのでショップで買う事になるのだが、また困った事にレベルが上がると鍵1個の値段もはね上がってしまうのだ。

そうなると鍵は序盤に買占めておきたいのだが、序盤はこちらも弱いのでなかなか敵も倒せないし、倒せたとしても得られるゴールドは少ないし、他に食料なども買わないといけないので、鍵ばかりにお金も使えない。かといって最初に買っておかなければ、後になるほどに鍵は金額が上がるし、食料は消費量が増えてしまう。このやりくりが本当に難題なのである。

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◆熟練度
もう「ザナドゥ」というゲームが嫌になってきた人もいるかもしれないが、難題はまだ存在する。
それが「熟練度」というパラメータである。本作ではあらゆる武器、防具、アイテム、魔法にそれぞれ熟練度という値が設定されている。最初熟練度は30しか無く、この状態ではまともにそのアイテムの能力は発揮できない。その武器や魔法、アイテムなどを使う事で「熟練度」を上げる事が出来、熟練度が100にると始めて本来の能力を発揮できるのである(255がMAX)。

これも特に問題なさそうにも聞こえるが、何度も言っているように「敵の数が決まっている」というのがネックになっている。強い武器を手に入れても最初は熟練度が低いために、今まで使ってきた武器より弱い時もある。その武器の熟練度を上げようにも敵を弱い武器で敵を倒しまくっていたら、もう敵が出てこなくなるので熟練度が上げられない、という事になる。もちろん次のMAPに進めば敵はいるのだが、つぎのMAPでその武器の熟練度を上げる為に敵を殺しまくっていたら、次の新し武器の熟練度が…ということになる。
そうなると後で手に入れる武器の事を考えて、敵は倒さずに残しておきたいところなのだが、敵を倒さなければお金もアイテムも手に入れられない、お金がなければ鍵も食料も、武器や防具も買う事は出来ないのだ。さらに敵を倒さなさすぎても前に述べた「次のMAPへの適正レベル」に足りなかったり、せっかく手に入れた武器が装備できないという事もある。

この矛盾をいかに解決していくかが、また難関なのである。

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◆歴史に残るゲーム
さてこれまで「ザナドゥ」における数々の難関、難点を述べてきた。しかし本作は決して「クソゲー」でもなければ「無理ゲー」でもない。確かに「ユーザーフレンドリー」とは言えないが、これらの問題についてはちゃんと「解決法」が存在する(しかも一つでは無い)。その自分なりの「解決法」を探す、という部分を含めて楽しむのがこのゲームの醍醐味なのである。

様々な制限を受ける中で、失敗や手詰まりを繰り返しながら、先を読んで最善と思われる解決方法を探してMAPをクリアして行く。本作はアクションRPGという要素を持つ完成度の高い「パズルゲーム」と言ってもいいのではないだろうか。

このような「マニアック」と言ってもいいゲーム性が、当時のパソコンゲーマーの性質にクリティカルヒットしたのか「ザナドゥ」は累計販売数が40万本を超えるという日本パソコンゲーム史上最高の数字を叩き出した(なおこの記録は2010年の段階でもまだ抜かれていない)。

この大ヒットを受けて日本ファルコムは翌年、システムはそのままで内容を変更し、難易度をさらに上げた「ザナドゥ シナリオⅡ」を発売した。それ自体は好評であったが、あまりの難しさととっつきにくさから一般のゲーマーにはもうついていけない作品となってしまった為、さらに翌年(1987年)に『ゲームは優しさの時代へ』をキャッチコピーにした作品「イース」が登場するのである。

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◆…と私。
このゲームに出遭った時、私はまだ中学生でした。
同級生の父親が当時高嶺の華だったPC-98を仕事で使う為に持っていて、たまたま父親がいない日に遊びに行った時、この「ザナドゥ」を友人に見せてもらいました。
遊んでみたかったのですが、その子の父親は非常に厳しい人で、自分の子供にすらパソコンを触らせる事を中々許可しなかったそうで、ましてや余所の子供が勝手に触ろうものなら「烈火のごとく」怒るような人でした(まあその気持ちは今なら解るけど)。
なので私は遊ぶ事が出来ず、友人のプレイをその父親が返ってくるんじゃないかという恐怖に怯えながら見ていた記憶があります。

その何年後かにやっと自分のパソコン「X1(twin)」を購入した時、中古のパソコンショップでこの作品を見つけ遊んだのですが、上記のような難解な要素により速攻投げました(攻略本的なものを読んでも解らなかった)w
でもあの薄茶色の辞書のようなパッケージは今でも覚えています。
いつかリベンジしてみたい作品ではありますね。


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